13分で、2失点でした。
このままだと何失点するんだろう。正直、そう思いました。
それでも追いついたんです。2-2。時計は後半に入り、今節もドローかな、アウェイだし勝点1でも御の字かな——そんな考えが頭をよぎった、その先で。
86分、PK。そして、アディショナルタイム。
13分で、2失点
2026年9月5日、明治安田J3リーグ第5節。アウェイ・ニンジニアスタジアムで、首位を狙う愛媛FCとの一戦です。
ルヴァンカップでいわきFCに勝った勢いを、そのままリーグ戦へ。そう思って画面の前に座りました。
ところが、始まってすぐに現実を突きつけられます。
7分。ショートカウンターから、田村翔太にペナルティエリア内から右足で決められて0-1。続く13分、左コーナーキックから上村周平。一度は大谷幸輝がセーブしたのですが、こぼれ球を押し込まれました。
開始13分で、0-2。
平松昇のコメントが、この時間帯をよく言い表しています。
「入りは悪くなかった中で、自分たちのミスからショートカウンターで失点したのと、セットプレーで立て続けに失点したのは、すごくもったいなかったと思います」
21分、奈良坂巧。1点差に戻す
ところが、ここから北九州も返します。21分、コーナーキックの流れから奈良坂巧がペナルティエリア内でヘディング。ゴール右下へ。
1-2。前半のうちに1点差に戻したのは大きかった。ここで3失点目を食らっていたら、試合は終わっていたと思います。
この日の先発は4-4-2。GK大谷幸輝、最終ラインに長谷川光基・奈良坂巧・星広太・横窪皇太。中盤に河辺駿太郎・平松昇・坪郷来紀・坂下湧太郎。前線に永井龍と髙橋大悟という顔ぶれでした。
3日前のルヴァン・いわき戦の先発と比べると、継続は横窪皇太・河辺駿太郎・坪郷来紀・坂下湧太郎の4人。中2日での連戦です。
その坂下湧太郎は、この試合がJ初スタメンでした。
54分、髙橋大悟の左足ボレーで同点
後半も、愛媛のペースでした。
田中遼太郎監督はハーフタイムで2枚替え。坪郷来紀に代えて吉長真優、河辺駿太郎に代えて吉原楓人を投入します。
そして後半9分、54分。
ペナルティエリア内で髙橋大悟が左足のボレー。ゴール右下へ突き刺さって、2-2。
追いつきました。0-2からの2-2です。
ここで、正直に書きます。私はこのとき「今節もドローかな」と思いました。3試合連続のドローのあとで、また引き分け。でもアウェイだし、首位を争う相手だし、勝点1なら御の字かな、と。
そんなに甘くはありませんでした。
86分、PK。そして90+6分
86分、愛媛にPKを与えてしまいます。キッカーは81分に投入されたばかりの藤本佳希。右足でゴール右下へ、あっさりと決められました。2-3。
正直、かなりのショックでした。
愛媛の大木武監督は、この場面についてこう話しています。
「彼は力のある選手ですからね。ただ、取ったと言ってもPKですから。あっさりと決めたのはさすがでしたけど」
そして90+6分。左サイドからのクロスを林誠道がシュート、大谷が一度は防いだものの、こぼれ球を阿部稜汰に押し込まれて2-4。
引導を渡された、という感覚でした。
「4失点目は、悲観する必要はない」
でも、試合後のコメントを読んで、少し受け止め方が変わりました。
髙橋大悟の言葉です。
「4失点目は悲観する必要はないと思います。3点目を狙いにいった結果。俺たちは前へ出るんだという意思表示でもありました」
田中遼太郎監督も、同じことを言っています。
「最後の4失点目に関しては、非常に難しい評価だと思います。ただ、我々は点を取りに行きました。そこで愛媛さんに上回られてしまった」
2-3で迎えたアディショナルタイム。守りを固めて1点差で終わる選択肢もあったはずです。でもこのチームは前に出た。その結果として、カウンターで4点目を許した。
私には「力尽きた」ように見えた最後の失点は、ピッチの上では「取りに行った証」だったわけです。
もちろん、それで負けが消えるわけではありません。監督は同じ会見で、こうも言っています。
「まず2-2になってしまったこと。2点を取られてしまったこと、2点しか取れなかったこと。3点目を先に取れなかったところ、3点目を先に取られてしまったところ」
言い訳をしていない。そこは信じたいと思います。
愛媛 4-2 北九州|スタッツで見ると
| 項目 | 愛媛 | 北九州 |
| シュート | 13 | 6 |
| コーナーキック | 8 | 4 |
| フリーキック | 11 | 11 |
| ボール支配率 | 58% | 42% |
| 警告 | 1 | 3 |
「圧倒的に攻められている」という体感は、数字のとおりでした。シュートで倍以上、支配率でも58対42。ミクスタでいわきを相手にシュート20本を打ったチームとは、まるで別の姿です。
気になるのは警告3枚。奈良坂巧が83分、髙橋大悟が85分、岡野凜平が90+3分と、すべて終盤に集中しています。必死さの表れとも取れますし、体力が落ちたところで足が出てしまった、とも取れます。
※シュート数は、Jリーグ公式サイトの表記(愛媛13/北九州6)と、両クラブ公式の記載(愛媛12/北九州5)で食い違っています。この記事ではJリーグ公式の数字を採用しました。また「枠内シュート」は公表元が1か所しかなく、数値も不自然だったため、この記事には載せていません。
もうひとつ、触れておきたい文脈があります。愛媛は9月2日のルヴァンカップ・秋田戦でリーグ戦の主力を完全に休ませていました。北九州が同じ日にいわき戦を戦い、そこから4人が中2日で先発したのとは対照的です。
もっとも、これは言い訳にはなりません。監督もそう言っています。
「『相手が良かったよね』では、こういう相手に勝っていくのは難しいです」
リーグ戦、まだ勝てていない
| 節 | 相手 | 結果 |
| 第2節(H) | 讃岐 | 0-0 |
| 第3節(A) | 栃木SC | 2-2 |
| 第4節(H) | 松本山雅 | 1-1 |
| 第5節(A) | 愛媛 | 2-4 |
3分1敗、勝点3で19位。リーグ戦はまだ勝てていません。
ルヴァンカップでいわきに勝ったときは「ここから」と思いました。でもリーグ戦は、そう簡単には変わってくれない。
一方の愛媛は、この勝利で4勝1分の無敗、勝点13でJ3首位に浮上しました。今のJ3で、いちばん勢いのある相手に当たった、ということでもあります。
次は9月9日(水)、アウェイでFC琉球戦。開幕節が台風で中止になった、その延期分です。
中3日。切り替えるしかありません。
リーグ戦初勝利を、沖縄で。
この日の記録
| 項目 | 内容 |
| 大会 | 2026/27 明治安田J3リーグ 第5節 |
| 日時 | 2026年9月5日(土)19:03キックオフ |
| 会場 | ニンジニアスタジアム(愛媛県松山市) |
| スコア | 愛媛FC 4-2 ギラヴァンツ北九州(前半 2-1/後半 2-1) |
| 得点 | 7分 田村翔太(愛)/13分 上村周平(愛)/21分 奈良坂巧(北)/54分 髙橋大悟(北)/86分 藤本佳希(愛・PK)/90+6分 阿部稜汰(愛) |
| 入場者数 | 3,128人 |
| 天候 | 晴れ 無風 気温26.1℃ 湿度66% |
| 主審 | 大穂祐太 |
| 北九州先発 | GK大谷幸輝/DF長谷川光基・奈良坂巧・星広太・横窪皇太/MF河辺駿太郎・平松昇・坪郷来紀・坂下湧太郎/FW永井龍・髙橋大悟 |
| 北九州交代 | 46分 坪郷来紀→吉長真優/46分 河辺駿太郎→吉原楓人/61分 永井龍→高昇辰/81分 坂下湧太郎→岡野凜平/86分 奈良坂巧→吉田晃盛 |
| 警告 | 愛媛:日野翔太(68分)/北九州:奈良坂巧(83分)・髙橋大悟(85分)・岡野凜平(90+3分) |
| 順位 | 北九州 19位(勝点3/0勝3分1敗) 愛媛 1位(勝点13/4勝1分0敗) |
| 次戦 | 9月9日(水)19:00 J3第1節(延期分) vs FC琉球(アウェイ) |
悔しい。でも、最後まで前に出たことは覚えておきたいと思います。
VAMOS、ギラヴァンツ北九州!🌻

コメント